大学ラグビー部の上下関係は現在も厳しいのか?OBが実態を解説!

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今回は、大学ラグビー部の上下関係についてお話します。
これから、大学のラグビー部に入る皆さんにとっては、とても気になるテーマですよね。

私の大学ラグビー部時代は、もう30年以上も前になりますが、それは悲惨なものでした。
4年生は神様で、1年生は奴隷と呼ばれてました。部屋の掃除から先輩の洗濯、雑用等々を
全てやることに加えて、理不尽なことも多々ありました。

でも、安心してください。現在の大学ラグビー部は、180度様変わりしたようです。
これから、私の母校の現役部員に聞いた実態をお伝えしていきます。

今の時代、寮生活は快適そのもの!

まずは、寮生活から見ていきましょう。

①寮内(食堂、トイレ、廊下、各部屋)の掃除は誰がやる?
これが一番びっくりしたんですが、なんと、1年生から4年生全員で当番制で行っているそうです。

因みに、強豪の帝京大学では、”脱体育会系”を謳っており掃除等の雑用は、上級生の担当だそうです。個人的には、そこまで1年生に楽させなくてもいいと思いますけどね。

私の大学時代は、これら全てを1年生だけでこなしていました。当時は他の大学も似たようなものだったと思います。

私は、ある程度は下積み時代を経験して、その苦しさ悔しさをバネにして這い上がることが大事だと思っています。

②練習着の洗濯は誰がやるの?
これまた、セルフサービスとのこと。楽ちんですねー。

大学王者の明治も「1年生は洗濯などで夜遅くなってしまうので」という理由で、「自分のものは自分で」という風に変わったそうです。確かに正論ではありますが、そこまで過保護でいいのか?と思ってしまいます。

私の時代は洗濯機の争奪戦が大変でした。洗濯機の数に限りがあるので、速攻で確保しないと、その後の仕事に支障が出てしまうのです。当時は、「何で他人の洗濯までしなきゃいけないのか」と想いながらやってました。

但し、一つだけ例外がありました。公式戦ジャージーの洗濯です。これは、1年生でもレギュラーになれば洗濯を免除されます。この洗濯が大変で先輩のチェックが入ります。

白短パンを蛍光灯で透かして少しの汚れシミがあっても失格でやり直しになります。要領の悪い奴は5回も6回もやり直しを食らってました。

私は、この公式戦ジャージーの洗濯を免除されたい一心でレギュラーを勝ち取りました。それくらい嫌でしたね。でも、結果的にはそれがモチベーションとなって頑張れたことは確かだと思います。

③夜の買い出しは誰が買いに行く?
これは、特に決まりは無いみたいです。気の利く1年は、自分が買い出しに行く時に先輩にも聞いて買ってくることがあるみたいです。

我々の時代は、毎日の買い出しは必須で、メモ帳持って先輩一人一人に聞いて近所のスーパーでお菓子やジュースを買って、両手にレジ袋を何個も持って寮に帰る日々でした。

こんなこともありました。夜中にお酒を飲んでて、「酒が無くなったから買って来い!」と。でも、「もうお店は閉まってます」なんてことは言えないので、馴染みの酒屋さんに行って、寝ているところを無理言って売ってもらったりしました。

ほんとに理不尽ですよね。

ただ、この理不尽な要求に対して、どうやったら解決できるかを考えた経験は、会社に入ってからとても役に立ちました。

グランドの上では皆平等、実力の世界です!

次に、グランド上での上下関係を見ていきましょう。

①練習用具の準備とかグランド整備は誰がやるの?
基本的に決まりは無いようです。1年生や2年生がやることが多いそうですが、上級生も率先してやるそうです。みんなでやった方が、断然効率的ですよね。

それに引き換え、昔の上下関係は絶対でしたから、先輩がグランド整備をやるなんてことは頭の片隅にもありませんでした。

ただ、それでも良い面もありました。それは、”頭を使う”ということです。1年生だけの少人数で、「どうやったら早く出来るか」「如何にして効率的に動くか」を、個人個人が考えるようになりました。

これは、ラグビーのゲームにおいては、最も重要な要素の一つです。ラグビーは団体競技ですが、全ては個人個人の判断の積み重ねの結果が勝敗に繋がります。

その意味では、当時の経験は良かったのだと思っています。

②練習中の声出しや先輩の呼び方は?
声出しの決まりは特に無いようです。無駄?な掛け声などはせず、必要最低限の指示の声しか出さないようです。

それから、先輩の呼び方ですが、流石に呼び捨ては無いようで、「さん」付けとのこと。ただ、愛称で呼ぶこともあるそうです。

私の時代は、「1年生は声を出せ!」と言われて、訳も分からず意味のない掛け声を出してましたが、気分的なものでチームのムードを盛り上げるという意味合いがあったと思います。

③試合中の上下関係は?
これについては、昔も今も変わらない唯一の点で、上下関係は全く無いです

昔は、名前も呼び捨てしてましたし、ミスすれば先輩だろうが叱咤する。この点は良かったです。試合になったら実力社会で、そこははっきりしてましたね。

ラグビーでは、レギュラーを決める時に紅白戦をやるのですが、この時ばかりは先輩後輩は関係ありません。先輩に気を遣うことなく本気で潰しにいきます。

要は自分の対面(自分と同じポジションの選手)に勝てばレギュラーになれる訳です。

私は紅白戦の時は、自分の対面を如何にして抜いて、如何にして止めるか、だけを考えていました。

当時1年生だった私の対面は3年生でしたが、一発目のタックルを決めて先輩にプレッシャーをかけてレギュラーを勝ち取ることができました。

レギュラーになると、レギュラーでない先輩からは、不思議といじめられなくなります。結局は、実力の世界では上下関係は通用しないということでしょう。

理不尽な上下関係は不要!でも少しは意味があるかも?!

以上のように、現代の体育会大学ラグビー部には、理不尽な上下関係は存在しないことがわかったと思います。

私は、ラグビーをやる上で「理不尽な上下関係」は不要だと思っています。

私は、社会人になってからもトップリーグのチームでプレーしましたが、社会人の世界は全てにおいて自己管理に任されます。

寮で先輩の洗濯をすることも無いですし、練習で気を遣うことも、グランド整備をすることもありません。

先輩後輩の上下関係が無くても確実にチームは強くなります。

ただ一方で、今振り返ってみますと、当時の理不尽な仕打ちに耐えた経験が、社会人になってからの仕事や人間関係で味わった理不尽にも負けない、強いメンタルを築くことが出来たとも思っています。

また、理不尽な経験を共にした仲間との絆も強固なもので、30年以上経った今でも付き合いは続いています。これは大きな財産となっています。

以上を踏まえると、理不尽な上下関係を経験することも、全く無意味なことでも無いのかなあと思ってしまう昭和時代のオジサンです。

皆さんは何を思ったでしょうか?

これからのラグビー人生の参考になれば幸いです。

それでは、これから大学ラグビーの世界に入る皆さん、頑張って下さい。

ご感想など頂けると嬉しいです。

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